かんぴょうの原料は何からできている?瓜のなかま?作り方や栄養価も

巻きずしの具としてよく使われる干瓢(かんぴょう)
かんぴょうって何から作られているかご存じですか?
朝顔でもなく、昼顔でも夜顔でもなく・・・
かんぴょうがどんな野菜から作られているのか、気になる作り方や栄養価もご紹介します。

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かんぴょうの原料は何の瓜?

白いひも状の乾物として販売されているかんぴょう。
かんぴょうの原料って何だと思いますか。

かんぴょうの原料は、ユウガオという野菜なんです。
きれいな花も咲かせるユウガオは、ウリのなかま。
ウリ科ユウガオ属の一年草です。

7月から9月に大きな瓜のような実をつけ、それをむいて干したものがかんぴょうです。

ユウガオには、長い円筒状になる品種もありますが
かんぴょうに加工されるのは、おもにマルユウガオ。

かんぴょうは、漢字では干瓢と書きます。
瓢は「ふくべ・ひさご」と読み、ひょうたんのこと。

ふくべはユウガオの実のことで、ひさごは、ひょうたん・ユウガオ・冬瓜などの総称です。

 
ウリ科の冬瓜も、ユウガオのなかま。
属は違いますが、ユウガオと同じ時期の7月から9月に収穫される夏野菜です。

かんぴょうの作り方は?

ユウガオの実が原料のかんぴょうですが
どのようにして作られているのでしょうか。

まず、ユウガオの緑色の皮を厚くむき、白い実の部分をひも状にむきます。それを重ならないように干して、乾燥させたらできあがり。

機械でむく場合は、ろくろのような専用のむき機にかけ、実を回転させながら、帯状に長くむいていきます。厚さを一定にむくのには、長年の経験と熟練の技が必要です。

ひとつ6キロから8キロもあるユウガオの実からは、150~200gの原料しかとれないのだそう。

また、早朝の新鮮な実でなければ皮が硬くなってきちんとむけないため、収穫はまだ暗いうちからはじまります。むいてから乾燥させるあいだも手間がかかり、雨よけや、甘いかんぴょうに虫がよらないようにするなど、かんぴょう作りはとても大変な作業です。
 

かんぴょうの栄養価

巻き寿司にはかかせないかんぴょう。
甘辛く煮つけると、味がしみておいしいですよね。

栄養価についてはあまり知られていませんが、かんぴょうは栄養たっぷりの食品なんです。

かんぴょうは、食物繊維が豊富なのが特徴。
100g中当たりでは、ごぼうの約4倍と切り干し大根よりも多く含まれ、カルシウム・カリウム・リン・鉄などのミネラルもとても豊富です。
 

また、一般的な白く漂白されたかんぴょうのほか、飴色をした無漂白のものもあります。

漂白は、防カビ・防虫や変色防止のために、二酸化硫黄で燻しておこないますが、水溶性の二酸化硫黄は水に溶けやすく、調理前に水洗いすれば流れ落ちるので害はありません。

無漂白かんぴょうは少数生産ですが、自然な甘みがあり、早く柔らかくなります。もどし汁にはうま味と栄養が多くあり、かんぴょう本来の風味は格別です。

おわりに

かんぴょうの原料は、ユウガオの実をむいたもの。
作り方も、収穫から加工まで手間がかかるもので、とても大変な作業なんですね。

ちなみに、ウリ科のユウガオと名前がよく似ている朝顔・昼顔・夜顔はヒルガオ科。ユウガオとは分類が異なり、大きな実をつけるのはユウガオだけです。

 
かんぴょうは、ミネラル豊富で、特に食物繊維がとても多く含まれています。脇役になりがちなかんぴょうだけど、これからは栄養成分にも注目して食べたいなと思います。

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