柏餅の葉っぱは何の木の葉?代用品はある?葉っぱの作り方は?

ちまきや柏餅を作ってお祝いする端午の節句。
柏餅の葉はカシワの木の葉だけではなく、地域によっては違う葉っぱが使われます。
私が子どものころ食べた柏餅も違う葉っぱだったけど・・あれは何の葉だったんだろう?
気になる柏餅の葉っぱのナゾをご紹介します。

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柏餅の葉っぱは何の葉っぱ?


柏餅に使われている葉っぱは、カシワの木の葉
カシワはブナ科の落葉高木で、葉のふちが波状になっているのが特徴です。

カシワの木は春に新葉が芽吹きはじめ、5月~6月にかけて葉が大きくなり花を咲かせます。

旧暦の5月ごろは若葉を摘み柏餅に使っていましたが、新暦の現代では、前年に収穫した葉を保存して使っています。

柏餅の葉っぱの名前ホントは槲?

柏餅に使われている「柏」という漢字は、本来はヒノキ科の針葉樹、コノテガシワを指します。コノテガシワの葉は、柏餅に使う葉とは全然違うものなんです。
 

 
これがコノテガシワの葉っぱです。

柏餅に使うブナ科のカシワは、正確には「槲」という漢字を使うのが正しいようです。でもやっぱり、槲餅より柏餅のほうがしっくりきますね。笑

カシワの木や葉にはどんな意味がある?

カシワは縁起がいいと言われる樹木。

カシワの木は落葉樹ですが、葉が枯れても春に新芽が出るまでは枝に残っていることから、家系が途絶えず続くという意味で、子孫繁栄を象徴する縁起のよい木とされています。

昔は男の子が生まれると、家の敷地にカシワの木を植えていたようです。

カシワの葉は、もともと食べ物を盛ったり包んだりする葉=炊葉(カシキハ)として利用されていて、これが柏(カシワ)の語源になっています。

それから、カシワの花言葉は愛は永遠に
次の春まで枯れ葉を落とさずつけていることから、このような花言葉がついています。

柏餅の葉っぱの代用品はある?

柏餅を包む葉は、カシワではなく違う木の葉を使う地域もあります。私が子どものころ食べた柏餅は、もっとつるんとした丸い葉にはさまれていました。

それが、サルトリイバラの葉。

西日本ではカシワの代用品というより、もともとこの葉が使われてきました。

昔の柏餅はサルトリイバラの葉が広く使われていましたが、江戸の町では入手困難だったため、関東に自生するカシワの葉が次第に使われるようになったそう。

カシワの葉のほうがサルトリイバラの葉の代用品だったとは驚きですね。

柏餅の葉に使われるサルトリイバラ

サルトリイバラは、ツル性の落葉低木。
漢字は、猿捕茨と書きます。
先端が尖った円形で光沢のある葉をしています。
 

 
鋭いトゲがあり、これに絡まると猿も逃げられなくなるということからこの名が付きました。
別名サンキライとも言われていますが、サンキライにはトゲはありません。

サルトリイバラの根っこは生薬として使われ、若葉や芽、秋に実をつける赤い果実は食べられます。

また、カシワの葉はお餅を巻くように包みますが、サルトリイバラの葉は丸い形なので、2枚でお餅をはさむようにして使います。

もしも手に入ったら、代用してみてくださいね。

柏餅の葉っぱの作り方(下ごしらえ)

カシワの生葉を使う場合
カシワの生の葉っぱが手に入る場合は、10分ほど茹でてしんなりさせてから使います。

市販のカシワの葉を使う場合
市販の柏餅用の葉には、塩漬けにした真空パックのものと、乾燥させたものがあります。
塩漬けされたものは軽くすすいだあと水気を切って使い、乾燥の葉は10分ほど茹でてから水につけ、アクぬきして使います。

カシワの葉の保存について

旧暦の端午の節句のころはカシワの生葉が採れていましたが、新暦の5月5日ごろはまだ葉っぱが育っておらず、前年の葉を保存して使用します。

保存方法は、生のまま塩漬けにしてから茹でる方法と、先に蒸してから塩漬けにする方法があり、先に蒸すことでカシワの葉の香りが引き立ちます。

柏餅の葉っぱは食べるもの?

桜餅の塩漬けされた葉っぱは食べるけれど、ちょっとかための柏餅の葉っぱは食べられるのでしょうか?

カシワの葉もサルトリイバラの葉も香りがよく、なかには食べる人もいるかもしれませんが、一般的には葉っぱは食べないようです。

昔の柏餅の葉っぱは、日本産の摘みたてのものでしたが、現在では市販のカシワの葉はほとんどが中国産です。柏餅はお餅だけ食べるほうがいいかなと思います。国産の葉は、香りがとってもいいそうですよ。

カシワやサルトリイバラの生の葉が手に入ったら、お餅と一緒にやわらかく蒸せば、食べられるかもしれませんね。

柏餅の葉っぱはどこで販売している?

柏餅用の葉は、子どもの日が近づくとスーパーなどで購入できます。塩漬けした真空パックの状態で売っていることが多いです。

見つからないときは、ネットでも簡単に手に入りますよ。葉っぱと一緒にお餅の材料も入った便利な手作りセットもあります。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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おわりに

子どものころ食べた柏餅は、祖母の家の近くで採ったサルトリイバラの葉っぱではさんでありました。地域によって使う葉が違っていておもしろいですね。

年に一度のお節句なので、今年はぜひ手作りの柏餅を作ってみてはいかがでしょうか。

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