夏が近づくと、清流の近くで美しく光るホタル。
だんだん減少していますが、子どものころ見たことのある人も多いのではないでしょうか。
ホタルを観賞できる期間はとても短く、よく見られる天候や、光る時間帯があるんですよ。
今回は、ホタルが光るタイミングや、鑑賞しやすい条件についてご紹介します。
ホタルはなぜ光る?
夜の暗闇のなかで、はかなく光るホタル。
幻想的で美しくて、感動しますよね。
ホタルは、光の色や点滅のパターンによって、あいさつをしたり会話をしたり、自分の居場所を知らせるなどのコミュニケーションをとっています。
その光り方には、求愛の光、刺激された時の光、敵への警告の3種類の光があるのだそう。
光りながら飛んでいるのはほとんどがオスで、メスはじっとして小さな光を出しています。
光るホタルの種類は?
日本では、約50種が生息しているホタル。
そのすべてが発光するわけではありません。
光るホタルの代表的な種類として、ゲンジボタル・ヘイケボタルなどが知られています。
なかでも、一番明るい光を出すのがゲンジホタル。
日本のホタルの中では大型で、おもに流水域で杉などの樹木が多いところに生息しています。
ゲンジボタルは飛びながら2~4秒間隔で発光します。
月夜に舞う2種類の蛍。
林の中に黄色いヒメボタル。ピカッピカッとフラッシュするので点に写ります。
田んぼの上に緑のゲンジボタル。ゆっくり明滅するので線に写ります。
同時に2種撮影できたのはこの時だけです。(以前岡山県にて撮影) pic.twitter.com/rhJP5vTQPo— KAGAYA (@KAGAYA_11949) 2018年5月29日
ゲンジボタルよりも小さいヘイケボタルは、水田や池などに生息しています。
ヘイケボタルは、飛びながら0.5秒~1秒間隔で、ゆれるように発光します。
ホタルの光るタイミングはいつ?
ホタルが見られるのは、5月末ごろから6月にかけて。
ピークは、6月中旬ごろです。
時期や地域にもよりますが、ホタルを鑑賞しやすい時間帯は20時から21時ごろです。
私が毎年行くホタルの生息地でも、暗くなっても全然光らなかったのが、20時になると一斉に光りだしたこともありました。
ホタルが見られる天候は、雨上がりの蒸し暑い夜や、曇りで月明かりがなく、風のない夜などの条件がそろった日によく飛ぶと言われています。
補足として、23時ごろと深夜2時ごろもホタルが光る時間帯と言われていますが、私は実際に見たことはないので定かではありません。
ホタルが光る仕組み
ホタルは、自力発光によって光ります。
ホタルの体にある発光器には、ルシフェリンという発光する物質と、ルシフェリンが光るのを助けるルシフェラーゼというたんぱく質(酵素)があります。
このルシフェリンとルシフェラーゼと体内の酸素が反応して、光る化学反応がおこるのです。
私には、ちょっと難しいです。笑
ホタルの寿命はどのくらい?
ホタルは卵から成虫になるまで約1年かかります。
生涯のほとんどを水中で過ごし、成虫になってからは、1~2週間しか生きられません。
生まれてから死ぬまで光り続けているというホタル。
短くても、命のある限り美しく光る続ける姿に、人は惹きつけられるのかもしれませんね。
おわりに
夏のはじまりを告げる美しいホタル。
鑑賞しやすいのは、月明かりのない雨上がりの曇りの夜や、風のない蒸し暑い夜です。
光るタイミングは3回あると言われていて、一番光るのは20時ごろからです。
日本の文化とも言えるホタルは、一年のうちわずかな時期にしか見られない貴重な光です。
ホタルがずっと生息していられるように自然を守り、鑑賞マナーも守って楽しみたいですね。