台風が過ぎ去ったあとの気持ちのよい秋晴れの空。
台風一過のあとには晴天となることが多いですよね。
ただ、台風が過ぎ去ってもぐずついたお天気になったり、猛暑になることもあります。
それはなぜなのか・・台風一過の不思議や、意味についても改めてご紹介していきます。
台風一過とはどんな意味?
夏から秋にかけては、台風がとても多い季節。
被害が出ませんようにと、毎回毎回心配になります。
その台風が無事過ぎ去ったあと、青く晴れ渡る清々しい空にはいつもホっとしますが、そのような天候になることを台風一過と言います。
台風が過ぎ去ったあと、空が晴れ渡りよい天候になること。
また、台風一過とは、この意味から、なにか騒動が収まって晴れ晴れとした状態になることを意味し、そういった心境をあらわす言葉として用いられます。
恐ろしい台風が通り過ぎてホっとするように、日常でも、なにか大変なことが過ぎ去って安心したり晴れ晴れした気持ちを表現するときに使える言葉ですね。
台風一家は間違いです×
台風一過の「一過」とは、さっと通りすぎること。
台風一過という読みだけ聞くと「台風一家」とつい思い浮かべてしまいがちですよね。
子どものころに、台風の家族ってなんだろう・・?と思ったこともあるかもしれません。
子供の頃、台風一過を
台風一家だとずっと思ってた(笑)今日はいい天気☀️
— コチ@楽しいこと模索中 (@sweetsmenlife) October 1, 2018
おれ、ちっちゃいとき「台風一過」のことを「台風一家」だと思ってて、台風って家族いるのかってわりと本気で思ってた…笑
— あさの たくと! (@asataku_joso89) September 4, 2018
もし分かっていても、漢字変換するときに「台風一家」としてしまうと、大人はちょっぴり恥ずかしいので、正しい意味と漢字を覚えておきたいですね。
台風一過の晴天や暑い理由は?
台風が通り過ぎたあとの青く澄み渡る空。
よく晴れてとても気持ちのよいものですが、なぜこのような天候になるのでしょうか。
台風は、太平洋高気圧に乗り移動していきますが、台風が通り過ぎた翌日には高気圧が日本列島を覆い、晴れ渡ったよい天気になります。
台風は、海の上で発達していくように、湿った空気をエネルギーとしてため込みます。
たとえるなら掃除機のように湿気をすべて吸い込んで持っていくので、台風の通過後はカラっとした空気になるというわけなのです。
単純に、台風がゴミやホコリ、周辺の雲を巻き込んで過ぎ去って行ってくれることも、理由としてあげられます。台風通過後にはきれいな夕焼けになるって言われていますよね。
台風一過なので夕焼けに染まる富士山撮ってみたよ pic.twitter.com/OC8fntUYEl
— おりくら (@orikura3) October 1, 2018
このきれいな夕焼けは、台風が通過する前にも済んだ空気となっているので、台風通過前後のどちらも、いつもよりも赤く美しい夕焼けを見ることができます。
さて。気候のよい秋に発生した台風のあとには、このように爽やかな晴天になることが多いですが、ときには晴れないこともあるんです。
台風一過でも晴れないことも
台風が通り過ぎても、必ずしも台風一過と呼ばれるような晴天になるとは限りません。
晴天にならず、悪天候が続いてしまう理由には、どんなことが考えられるのでしょうか。
まず、日本海側では高気圧が発生しにくく、海の影響で雲ができやすいことなどから、台風一過とならず晴れないことが多くなります。
また近年は、台風が予想外の進路を通ることもあり、一概に台風一過の晴天とはならないことも。2018年には、東から西へ進む珍しい台風がありましたよね。
【ニュース特設:台風12号】東から西へ、異例のコースをたどった台風12号はきょう夕方、九州に再上陸しました。台風は、あさって31日にかけて九州の西の海上でほとんど停滞すると予想され、九州や四国では台風の影響が長時間続くおそれがあります。https://t.co/bLWs2g5NOW pic.twitter.com/FaRZQQbmxB
— NHKニュース (@nhk_news) July 29, 2018
さらに、台風のあとも梅雨前線や秋雨前線が日本列島に残っていれば雨になりますし、南に前線がある場合も南の湿った空気を呼び込んでしまい、ぐずついた天気となってしまいます。後ろに控えている高気圧が弱い場合も、同じく晴天とはならないことがあります。
台風が温帯低気圧に変わるのが早かった場合も、荒れ模様の天気となってしまいますね。
これらの理由から、台風が過ぎ去っても晴れないことがあるのですが、台風の翌日って、急に気温が上がって猛暑になることもありますよね。
これはいったいなぜなのでしょうか・・
台風一過のあと猛暑になる?
台風は、東側を通ると涼しくなり、西側を通ると蒸し暑くなると言われています。
反時計回りに風が吹く台風は、日本の西側を通ると、南のあたたかく湿った空気が引き寄せられ、かえって蒸し暑くなるのです。
【猛暑復活】台風一過で、関東は35℃近い暑さにhttps://t.co/UEGxmvN8OI
暖かな空気が残っている所に日差しが戻るため、軒並み30℃を超える真夏日に。急な暑さで体調を崩さないよう、しっかり対策を行ってください。 pic.twitter.com/O4dWVY5WL1
— ライブドアニュース (@livedoornews) September 17, 2017
また、台風が持ち込んだあたたかい空気が残ることで、朝から気温が高くなったり、そこに強い日差しが照りつけ、気温が上昇。これに、台風の吹き返しの風によるフェーン現象が加わることで、気温はさらに上昇します。
このようなことから、さわやかな晴天とは言い難い、猛暑となることもあるのです。
fa-arrow-right気温上昇
フェーン現象とは、気流が山脈を越えるときに、湿度が低下して乾燥した高温の空気となり、山脈の反対側のふもとで乾燥した高温をもたらす現象のこと。
フェーン現象がよく見られるのは、初夏から秋にかけての北陸地方などで、このように猛暑となった場合は、体調管理には十分注意が必要です。
台風一過のあとは体調に気をつけよう
台風一過で気をつけたいのが、猛暑による体調不良。
まずは、熱中症に注意しなければいけません。
夏の台風はもちろん、秋に入り久しぶりの暑さとなった場合、空気は乾いていても急激な温度変化に体がついていけなくなることもあります。
それから、台風の通過による気圧の大きな変化。
台風が来る前は高かった気圧が、通過中に低くなり、そして台風一過のあとにはまた気圧が高くなることで、特に内耳が敏感な人は体調を崩してしまいます。
気圧の変化によって自律神経も乱れがちに。
台風の季節は、日頃から自律神経を整える生活を送ることも大切です。体調を崩してしまわないように、台風一過のあとは無理をせずに過ごしたいですね。
おわりに
台風一過の青い空って、なんだかホっとしますよね。
晴天となるのは、台風が湿った空気や大気中のホコリを吸い込み持っていってくれるから。
ただ一概には言えず、ぐずついた天気や荒れ模様になったり、猛暑になることも。
暑さ対策や自律神経など体調管理には十分注意して、台風シーズンを過ごしましょう。